マックス・スティール
映画『マックス・スティール』の感想&レビューです。前半はネタバレなし、後半からネタバレありとなっています。

原題:Max Steel 
製作国:アメリカ 
製作年:2016年 
日本公開日:2016年12月3日 
監督:スチュワート・ヘンドラー 

【個人的評価】
 星 2/10 ★★

あらすじ

幼い頃に父親を事故で亡くした街に帰ってきたマックスは、体から不思議なエネルギーが放出されるようになり、その力が次第に強まっていく。そんな折、マックスの前にミステリアスな球体の地球外生命体スティールが現れ、知られざる秘密をしゃべりだす。


Rotten Tomatoes「0%」

「Rotten Tomatoes(ロッテン・トマト)」という映画批評サイトがあります。このブログでもたびたび評価を引用させてもらったりしてます。

このサイトでは承認された執筆者によるレビューが掲載され、各レビューを総合して映画の評価が0~100%の数値で算出されます。勘違いされやすいこととして、この評価は得点ではありません。あくまで、各レビューでは肯定的か否定的かの2択しかなく、肯定的評価を出した人の割合を示しているだけです。なので、評価が99%だったとしても絶賛しているとは限らず、良いか悪いかでいえば良いと答えた人が99%いるという意味になります。そのためレビューしている人の数がそもそも少ないマイナーな作品だと、比較的簡単に極端な数字になりやすい問題はあります。それでも「100%」や「0%」という数字になることは珍しいですが…。

そんななか、2016年に「Rotten Tomatoes」で堂々の「0%」評価を獲得しちゃった映画が本作『マックス・スティール』です(2017年6月時点)。

レビュー数が20人と少ないですが、それでも全員が否定的評価をしたのは、まあ、あれなんだろうとは大方の察しがつくでしょう…。

本作はアメリカのマテル社が1997年に発売したアクションフィギュアシリーズを映画化した作品。企画当初の2009年は、パラマウント・ピクチャーズが製作する予定だったらしく、同じく玩具の映画化で大成功を収めた『トランスフォーマー』シリーズに続け!という狙いがあったと思われます。ところが上手くいかず、企画をリスタートして、撮影が終わったのは2014年。やっと公開したのは2016年で、アメリカでも全然宣伝もされませんでした。製作の段階でさえゴタつくと、作品のクオリティにも影響してくるんですね…。

逆にここまで圧倒的な低評価だと気になってくる人もいるかもしれません。あなたこそが本作の数少ない支持者かもしれないのですから。






↓ここからネタバレが含まれます↓





ネタにならない程度の駄作

観終わって思うことは、「とんでもない駄作…ではなかった。でも、やっぱり良いか悪いかでいえば「悪い」になるかな…」この低いテンションですよ。

どうせならネタになるくらいの駄作っぷりだったら、いっそ話題になるのに…。真面目に作ってつまらないというのは一番悲しいパターンですよね…。

ストーリーやキャラクターは超ド定番です。家族問題などに日々を悩む思春期の青年主人公がある日に不思議な力に目覚める。そして、能力をコントロールしていき、悩み事に実は秘密が隠されていたりしちゃったりして、なんだかんだで悪を倒す。

この土台は別に良いのですが、土台しかない…みたいな汎用な映画でした。決してチープな映画ではなく、CGも鑑賞に堪えうるものだし、撮影は割と綺麗でした。でも、それ以外が…。

悪役も魅力はないし、ヒロインにいたっては存在価値ある?というくらい「とりあえず登場しました」感があります。というか主人公を轢き殺しそうになっておきながら、結構平然としているのが凄い。ヒロインが真の悪だったら意外だったのに…。

ゲームの方が向いている気がする

唯一個人的に良かったのは、主人公が“青白いユラユラ”能力に気づき、試したり、隠そうとしたり、ハシャいだりするパート。ネット検索で調べるくだりとかのありそうな感じがいいです。超能力を手にした高校生たちを描く『クロニクル』(2013年)っぽさを感じました。『クロニクル』のほうが何十倍もオリジナルなドラマを展開していくのだけど…。

↑スーパーパワーを手にした若者たちの運命をPOVで描いた名作。

数少ないオリジナリティといえば、地球外生命体スティールと合体することくらいでしょうか。ただ、このスティールという宙に浮かぶ球体で青いひとつ目のロボットみたいな奴。よくしゃべって主人公と漫才みたいやりとりを交わすのですが、おしゃべりロボットといえば『スターウォーズ』のC3POとか映画の定番です。でも、本作のスティールは、「Portal 2」というTVゲームに登場する「Wheatley」というロボットにめちゃくちゃ似ているなと思いました。見た目もそうですが、しゃべってる雰囲気がとくに。

マックス・スティール

このマックスとスティールの会話がまた冗長です。好きな人は好きかもしれないけれど…。

ゲームと言えば、本作の監督の“スチュワート・ヘンドラー”は人気ゲーム「HALO」の実写作品を手がけている人であり、本作もどことなく全体的にゲームっぽいです。ゲームだったら、ストーリーやキャラクターが多少淡白でもプレイヤーの操作という補完があるので気にならないのですけど、映画はそうはいかないです。

この作品はゲーム化すべき!と思ったら、すでにゲーム化されてました…。しかもドリームキャスト。うん、最新のハードでゲーム化されることを期待してます。流体を操る主人公とか最新のハードなら再現できるよ!

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